ドコモhome 5Gの通信速度が遅いのはなぜ？上り・下り・ping値が遅い時の対処法

ドコモが販売している「home 5G」は、高速な通信速度に定評があるホームルーターです。

一方で、「速度が遅い」「通信速度が急に遅くなった」という声もあがっています。

通信速度が遅いと感じるときは、home 5Gを設置する場所を変えたり、接続設定を変更したりすることで改善する可能性があります。

改善策として有効な5つの対処法をご紹介するので、通信速度の実測値やテスト方法をふまえたうえで実践してみましょう。

ドコモ home 5Gの通信速度はどれくらい？

まずは、ドコモ home 5Gの通信速度について、快適に使える速度の目安や実測値も含めて解説します。

快適に使える速度の目安は？

インターネットを快適に利用できるかどうか判断するときは、回線速度をチェックしましょう。

メールを送ったりライブ配信をしたりするときは「上り(アップロード)」、動画・映画の視聴やメール受信は「下り(ダウンロード)」の回線速度に左右されます。

下りは30～100Mbps、上りは10～30Mbpsを目安にすると、基本的な操作は難なくこなせるでしょう。おもな用途と、必要な速度の目安は以下の通りです。

オンラインゲームをしない方でも、快適さを求めるなら常時30Mbpsはほしいところです。100Mbpsあれば、高画質な動画を観たり、同時接続台数が多い環境で使ったりしてもストレスなく活用できます。

ドコモ home 5Gの速度実測値

ドコモのホームルーターは下り最大4.2Gbpsの高速通信を強みとしています。

しかし、これはあくまで理論値であり、実際に4.2Gbpsを常時発揮できるわけではありません。

ユーザーのレポートを閲覧できるみんそくでは、実測値の平均速度は203.32Mbpsとなっています。

設置エリアや時間帯によって変動はあるものの、ホームルーターの中ではかなり魅力的な数値です。

通信速度テストで測ってみよう

自分が使っているドコモ home 5Gの通信速度を知りたい方は、サイトやアプリを用いてテストしてみましょう。

スピードテスト専用アプリのほか、Webサイトでも測定が可能です。

記録が可能なツールであれば、時間帯や場所によって異なる通信速度がわかりやすくなります。

遅くなったり速くなったりするのが気になるときは、定期的に測定してデータを集めてみるのもおすすめです。

ドコモ home 5Gの速度が遅い原因

ドコモ home 5Gの速度が遅い原因はいくつか考えられます。

1. 回線が混雑している
2. 周囲に障害物がある
3. 周波数帯の問題
4. ソフトウェアが古い
5. 通信制限や通信障害が起きている

原因がわかることで対処できるケースも多いため、どのような原因があるか詳しく見ておきましょう。

（1）回線が混雑している

ドコモ home 5Gの速度が遅い原因として、回線が混雑している可能性があります。

回線が混雑する原因は、利用者が多いタイミングで利用していたり接続台数が多すぎたりすることです。

特に夜間や休日などはインターネットを利用する人が多いため、回線の混雑により速度が遅くなることがあります。

また、「home 5G HR02」は最大66台まで接続可能ですが、回線は1つなので台数が多いほど速度が低下する点には注意してください。

（2）周囲に障害物がある

ドコモ home 5Gの速度が遅い原因として、障害物や周辺環境によって電波が減衰している可能性があります。

主な原因は障害物で、ルーターの周辺に壁や家具などの障害物があると電波が弱くなりやすいです。

障害物がない場所でも、近くにWiFiを同じ周波数を利用する電子レンジなどの電子機器があると電波干渉を受けることがあります。

また、接続するデバイスの距離も影響するため、ルーターから離れた場所で使う場合も、速度の低下を感じるかもしれません。

（3）周波数帯の問題

ドコモ home 5Gの速度が遅い原因として、周波数帯の選択に問題があるかもしれません。

ドコモ home 5Gでは、2.4GHzまたは5GHzの2つの周波数を利用できますが、それぞれの周波数帯に特徴があります。

• 5GHz帯：速度は速いが障害物に弱い
• 2.4GHz帯：速度は遅いが障害物に強い

高速で通信したいからといって5GHz帯を選択しても、周辺に障害物があれば通信が途切れたり速度が低下したりします。

利用する環境によっては、2.4GHz帯に切り替えてみましょう。なお、周波数を変える方法はこちらで説明しています。

（4）ソフトウェアが古い

ドコモ home 5Gの速度が遅い原因として、ソフトウェアが古い可能性があります。

ソフトウェアが古いと端末本体に不具合が発生したり、一時的に調子が悪くなったりすることがあるようです。

再起動しても速度が遅いままなら、ソフトウェアのバージョンを確認して、最新でない場合はアップデートを行ってください。

なお、ソフトウェア更新をしている間はデータ通信ができなくなります。深夜などのインターネットを利用しない時間帯に更新しましょう。

（5）通信制限や通信障害が起きている

ドコモ home 5Gの速度が遅い原因として、通信制限や通信障害が起きていることがあります。

ドコモ home 5Gには明確な通信制限の基準はありませんが、一定の条件下で通信制限がかかって速度が低下することがあるようです。

公式サイトには、直近3日間のデータ利用量が特に多いと、通信速度が遅くなることがあるという注意書きがありました。

また、速度制限ではないのに遅い・繋がらないという場合は、通信障害の可能性も考えられます。

ドコモ home 5Gが遅いときの対処法

ホームルーターの接続が悪いと感じる場合は、再起動や初期化、置き場所の見直しなどで対処していきましょう。

5つの対処方法について解説します。

1. home 5Gを初期化・再起動する
2. SIMカードを抜き挿しする
3. home 5Gの置き場所を変える
4. 4G回線に固定する
5. 接続する周波数の設定を変える

（1）home 5Gを初期化・再起動させる

まずはhome 5Gを初期化し、あらためてネットに接続してみましょう。

不具合の明確な理由がわからなくとも、初期化だけで通信速度が回復するケースは多くあります。

操作方法は簡単で、ホームルーターの裏にある「RESET」のボタンを長押しするのみです。

電源が落ちたら自動的に再起動するので、しばらく待ってから通信速度を確認しましょう。

（2）home 5GのSIMカードを挿し直す

初期化でも通信速度が変わらないときは、home 5Gに挿さっているSIMカードを抜いてみてください。

SIMカードに何らかの不具合が発生している場合、抜き挿しすることで改善するケースがあります。

本体の底面にあるカードスロットカバーを外し、カードを抜きましょう。再度挿し込み、ランプ表示が安定するのを待って通信速度を確認してください。

（3）home 5Gの置き場所を変える

初期化しても通信速度が改善しない場合は、ホームルーター自体の置き場所を変えてみましょう。

大きい家具が多い場所や、窓からの距離が遠い場所では、思うように性能を発揮できないことがあるためです。

• 外から見通しのよい窓際
• 床から1m以上離れた高さ
• 家電製品や金属から距離を離す
• 水槽や花瓶の近くを避ける

上記のような環境が望ましいとされているので、可能な限り要件を満たす場所に移動するのがおすすめです。

（4）4G回線に固定する

home 5Gを設置している建物が4G回線と5G回線の境目にある場合、電波をうまく拾えず、通信速度に影響を及ぼしているかもしれません。

デフォルトでは4G・5Gが自動で切り替わるオート設定になっているので、以下の手順で4G回線に固定してみてください。

1. デバイスで、SSIDを2.4GHzに設定する
2. home 5G底面のQRコード読み取りまたは「https://web.setting/」にアクセス
3. 本体底面にあるパスワードを使って設定画面にログイン
4. 「モバイルネットワーク設定」を表示
5. 「ネットワークモード」を「5G/4G(Auto)」から「4G」に変更

（5）接続する周波数を変える

4G回線に固定しても改善されないときは、接続する周波数の設定を変えてみましょう。

スマホやPCとhome 5Gは、2.4GHzまたは5GHzで接続されています。

2.4GHz接続は5GHzに比べると電波干渉が起きやすく速度も遅いため、設置場所によっては5GHzのほうが通信が安定するかもしれません。

ホームルーターの底面に「SSID(2.4GHz)」「SSID(5GHz)」と記載があるので、5GHzのSSIDを入力して接続してみてください。

対処法でもhome 5Gの速度が改善されない場合は？

ここまで紹介した対処法でも通信速度が改善しない場合は、問い合わせ窓口に連絡したり、機種や回線の乗り換えを検討したりする必要があるでしょう。

• 問い合わせ窓口に相談する
• 新しい機種に買い替える
• 違う回線のWiFiに乗り換える

何をしても効果がなく困っているという方は、ぜひ参考にしてください。

問い合わせ窓口に相談する

対処法を試しても改善しない場合は、念のためドコモの問い合わせ窓口に相談してみてください。

可能性としては低いですが、ドコモ home 5Gが速度制限にかかっている可能性もあります。

問い合わせても状況が変わらないようならば、home 5G以外の接続機器を検討したほうがよいでしょう。

新しい機種に買い替える

速度が改善されない場合、2023年3月に発売された「home 5G HR02」への乗り換えがおすすめです。

「HR02」は、4方向に配置されたアンテナから常に最適なアンテナを選択することで、高速で良好な通信が実現可能になりました。

さらに、MU-MIMOやOFDMA機能により複数端末で同時に接続しても安定した通信が可能です。

また、広いエリアをカバーするWi-Fi EasyMeshTMにより、家中でWiFiが繋がりやすくなりました。

こういった新機能が速度の改善に繋がることも考えられるので、旧機種を利用している人は新機種への買い替えも検討してみてください。

回線を乗り換える

端末に問題がないのに速度が遅い場合は、何らかの影響でドコモの回線が繋がりにくくなっている可能性があります。

一時的な通信障害などでなければ、他のインターネット回線に乗り換えた方がよいかもしれません。

ドコモ回線を使い続けたいなら、光回線であるドコモ光の契約を検討してみてください。工事不要で乗り換えるならWiMAXがおすすめです。

乗り換えるならカシモWiMAXがおすすめ

ドコモ home 5Gから乗り換えるなら、速度が速くて料金が安いカシモWiMAXがおすすめです。まずは、カシモWiMAXとドコモ home 5Gの比較を確認してみましょう。

カシモWiMAXとドコモ home 5Gは使えるデータ容量と下り最大速度が共通していますが、月額料金や端末代金はカシモWiMAXの方が安いです。

端末はどちらも36回の分割支払いで実質無料になりますが、本体代金が安いと支払い途中で解約する際に残債が少なく済みます。

また、ドコモユーザーの方はWiMAXの電波に不安があるかもしれませんが、カシモWiMAXでは8日以内なら無料で解約可能な「初期契約解除」が利用できます。

月々の料金が安くなるだけではなく、速度に不安がある方も気軽に試せる制度があるため、この機会にプランを見直してみてはいかがでしょうか。

なお、使っているスマホのキャリアがドコモであっても、WiMAXホームルーターの回線には問題なく接続できるので安心してください。

WiMAX以外のホームルーターも比較してから乗り換え先を決めたいという方は、ホームルーター(置くだけWiFi)のおすすめを徹底比較した記事をご覧ください。

ドコモ home 5Gが遅い時の対策まとめ

ドコモが提供するhome 5Gは、ホームルーターの中でも高速・安定性に優れています。

ユーザーの平均速度も下り約203Mbps出ていますが、設置場所やエリアによっては「遅い」と感じることもあるでしょう。

• home 5Gを初期化・再起動する
• SIMカードを抜き挿しする
• home 5Gの置き場所を変える
• 4G回線に固定する
• 接続する周波数の設定を変える

複数の対処法を試しても改善しない場合は、設置エリアとの相性が悪い可能性もあるため、別のホームルーターを使ってみるのがおすすめです。