マーケットエンタープライズ(以下、ME)では、社員の成長を加速させる独自の取り組みがある。その名も「Accelerate Program(アクセラレート プログラム)」。
今年初の取り組みとなる「学び」と「共創」を目的とした今期限定の研修プログラムだ。どのようなメンバーが参加し、具体的にどのような活動をしているのか、前編と後編に分けて二部作で紹介する。
「Accelerate program」とは、MEの今期テーマである「Accelalete(加速させる)」になぞらえた研修プログラムです。過去3年間にAWARD(※)を受賞した21名(部長、部門長は除く)が参加するプログラムで、部署も社歴も異なる多種多様なメンバーで構成されています。
※MEでは年に1度、期初のタイミングで活躍社員を表彰するアワードを実施し、3種類の賞が存在します。新入社員の中で最も成長し、輝いた社員に贈られるアワード「Rookie of the Year」、仲間や会社を支え続けた社員に贈られるアワード「Thank you of the Year」、最も成果を残し、輝いた社員に贈られるアワード「Best of ME」。役職や部署関係なく誰でも平等にチャンスが眠っているのがMEならではの評価制度です。
MEは拡大期というフェーズを迎え、2022年7月から始まる第17期には18拠点(海外含む)、そして500名のスタッフが所属する企業に成長しました。事業が多角化していく中、働く人にとっても選択肢が広がる一方で、コロナ禍によりダイレクトコミュニケーションの機会が減り、メンバー同士の繋がりが希薄化していったことも事実です。
MEでは創業時から集合研修や社長研修など、対面によるスキルアップの機会を数多く設けていましたが、コロナ禍により実施できる研修はオンライン形式のみになり、対面で議論をしながら学びを深める機会を設けることができていませんでした。
そこで、AWARDを受賞したメンバーが起点となり、スタッフ間のより良い関係構築ができることを期待し、社長自らが起案したプログラムがこの【Accelerate Program】です。約3年ぶりとなるオフラインも交えた研修プログラムであり、かつアワード受賞者を対象に、個人と組織を加速させるために、普段の業務とは異なるプロジェクトとして発足しました。
参加者自身が、主体者となって異なる部署メンバーとの議論やプログラム活動を通じて成長することはもちろんですが、その学びを「社内に良い影響を及ぼすインフルエンサー」として全体に伝播し、よりよい組織づくりに繋げていくこともプロジェクトの目的です。
「Accelerate program」は2022年9月に発足し、第17期の約1年に渡って、個人と組織を「Accelerate」するための活動を行なっています。本記事ではその様子を2回に分けて紹介します。
いざ、プロジェクト開始! と言っても年齢層も部署も拠点もバラバラ。同じ会社で、顔は分かっても普段何をしているのか分からない人がほとんど。プログラムメンバーでこれから会社をAccelerateしていくためにも、まずは互いのことをよく知るというミッションのもと、自己紹介をしていきます。
それぞれがこれまでの経歴や、MEに入った理由、現在行なっている業務や今後成し遂げたいことなどをまとめてプレゼンしました。発表後は質疑応答の時間もあり、普段業務で関わらないメンバーとも交流を図る機会となったようです。
夜はAWARD受賞者への労いの意味合いを込めて会食がありました。自己紹介後だったので、それぞれがプレゼンした内容を深掘りしたり、業務に関わる部門連携ができたり、会話がはずみました。
初めは緊張感の走る場だった会合もこの頃には打ち解け、チーム一丸となって団結することができたようです。
いよいよ本格的にプロジェクトがスタート。プログラムの目的にもあるようにMEグループのAccelerate を考えるため、代表の小林からミッションが発表されます。その内容は「個人や組織をより『Accelerate』するための課題や方法を動画にまとめ、その内容を全社員に向けてその動画を発表して欲しい」とのこと。
21名の参加者を4チームに編成し、2023年1月のGroup update(※) にて各チームがディスカッションしながらアウトプットすることになりました。視聴後に全社員にアンケートにて評点をつけてもらい、集計順位に応じたチーム予算が割り当てられ、チームごとの取り組みに有効活用することになります。
※Group updateとは、動画でMEグループの経営方針や事業展開方針、組織運営方針など、グループ運営に必要な情報の共有を行います。四半期に1回行なっており、役員、事業責任者、プロジェクト責任者が中心となって情報を伝達しています。
いよいよチームが発表され、4チームに分かれて「個人と組織をAccelerate していく」というテーマに沿って企画会議がスタートしました。MEグループ間のコミュニケーション、仕事への姿勢、モラルについての課題、そして解決方法について、30分間の動画でどのようなアウトプットをしていくか議論を進めました。
チームごとに議論を重ね、約3ヶ月間の制作期間を経て動画が完成しました。プロジェクトメンバーから発するものはどれも熱量の高いものばかり。では、どこのチームが最も視聴者にプラスの影響を与えられるような配信ができ、実際動画を見たスタッフはどんな影響力があったのでしょうか?
それでは4チームの動画をご紹介していきます。
チーム名にある「熾人」とは、ME15周年記念イベントで行なった独自コンテンツで、薪の一番真っ赤に燃える熾火のようにMEらしい熱い思いを持った社員を「熾人」と称し、それぞれの思いを語った企画です。多種多様なメンバーが集まっているからこそ、「熾火」としてそれぞれの燃え方でチームや組織に伝播させたいと、「熾人リターンズ」と命名。
成果を最大化するために仕事上で意識すべき大切なことは「意志を乗せたコミュニケーション」と「心理的安全性」であり、それらを得るためにも一歩を踏み出すことの重要性をスライドにまとめ発表しました。
チームの名は強固な組織の比喩表現としても例えられる、一枚岩(ONE STONE)。組織=個の集合体であると考え、個人がAccelerateするための要素を提供するべく、まずはチーム内でアンケートを取り、3つの共通点があることを発見。それをわかりやすく【M V P】と3文字で表現しました。
輝くと社員をかけて「SHINE」と名付けたこちらのチームは、某TV番組のバロディでわかりやすく表現していました。チーム内の代表社員が普段の業務をしている風景を写し、業務のシーンに合わせて成長するために必要な考え方を紹介。
紹介された7つの考え方は下記の通りでした。
自分を変えたいけどその方法はわからない、生き生きと働いている社員に更なるステップアップ術と、それぞれの処方をお伝えすることを病院に例え、「MEクリニック」と命名。
理念にもある通り主体者集団で在り続けるためには、「脱他責」「チャンスは自分で掴むもの」「チームワーク」が重要であるということを2人1組の会話形式で紹介。
新卒・中途・若手・中堅など、それぞれの立場での実体験を基に話したことで、幅広い層に刺さりやすい内容になっていました。
4チームそれぞれの動画を視聴した上でアンケートを実施しました。採点方法は至ってシンプル。「会社のAccelerateに貢献できるコンテンツだったか?」「自分自身のAccelerateに繋がりそうなコンテンツだったか?」の2項目を加点式で全社員がジャッジ。
どの内容も誰もが明日から取り組める内容で接戦でしたが、最優秀チームは・・・・・
「ONESTONE」に輝きました!覚えやすいスリーレターにまとめてメッセージを訴求していたことや、ビジュアルの工夫、特有の効果音やアクセントでテンポ良く最後まで飽きずに視聴できたところも勝因にも繋がったのではないかと思います。
優勝チームの動画を見た視聴者からはこのようなコメントが寄せられました。
・具合的なアクションが明確で即実践できそう
・動画がユニークで、スライドもありとても分かりやすくて良かった
・全体だけでなく個々に焦点を当てることによって、会社全体が成長出来るという点が学びになった
また、他チームの動画を見た人からはこんなコメントも。
・「脱他責」の意識が的を得ていると思った
・トライアンドエラーを何度も繰り返して自分を変えていこうと思った
さらにミッションを終えたプロジェクトメンバーからは、こんな声も。
・普段の業務では関わらないメンバーと連携することで、さまざまな視点を得られた
・自部署のことだけでなく、会社全体の課題を考えてどうすれば良くなるかをチームで考える機会になった
・発表内容はそれぞれのチームで内容は異なるものの、伝えたい内容は共通していた
実際の動画をジャーナルで公開できないのが残念ですが、4チームのアウトプットに共通していた内容は「常に主体的であるか」ということ。アンケートからも「主体性」というキーワードがたくさん寄せられていました。
社員それぞれの課題や悩みがありますが、バラエティー豊かな動画だったので、各々のシチュエーションに刺さり、課題解決の糸口になる内容だったのではないかと思います。
役員や上司からではなく、主体的に活躍している社員からの直接的な言葉で発せられることによって自分ごととして捉えやすく、刺さったという内容のアンケートが多数ありました。MEで掲げている「主体者集団で在り続ける」という企業理念がまさに体現できているプログラムなのではないでしょうか。
MEでは今期(2022年7月)より、組織を縦軸と横軸のマトリクス組織に変更し、カンパニーとディビジョンの体制に移行しています。マトリクス型への体制変更により、より個やチームの力が強化される中、Accelerate Programの取り組みが今後のグループ経営を加速させる一助になると考えています。
さて、次回は各チーム別に充てられた予算内で、個人と組織を加速するためにどんな活動をしたのかをご紹介予定です。配信は7月頃を予定しておりますので、乞うご期待!
MEに入社して1ヶ月の編集員が感じた「Accelerate Program」はポイントが2つあると思いました。まず1つ目は
①社長自らが発起人となって推進していること
このような浸透プロジェクトは実は非常に難しく、「今業務が忙しいから」「それは今度考えるから」とどうしても後回しにされがちな内容なのが事実です(実体験)しかし、会社の軸となるとても大事なこと。それを社長自らメンバーと同じ目線に立って奮起させることにより、プロジェクトメンバーはそれがガソリンとなり、組織や会社に向けて良いアウトプットのために知恵を絞るのだと思いました。
2つ目は、
②自由に任されてること
筆者がこのプロジェクトについて辿ってみると、社長が「個や組織をAccelerate する」という名の広い柵を作ってくれ、「この中で自由に泳いでいいよ」とあとはプロジェクトメンバーに託されていた印象を受けたのでした。
そこには強制や任務といういわゆる「やらされ感」が全くなく、制限も規制も何もない中で、メンバー一人ひとりが主体者となって自らの頭で考えそれぞれが個性豊かな良い作品になっていたのです。そこには強制ではなく、自分ごとの言葉として発信されているからこそ他の社員の心を掴むのだと感じたのでした。
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会社の拡大期を共に創り上げる仲間を探しています。 新卒・中途・アルバイト各種採用を通年で実施しています。
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