就職の前に長期インターンをする学生が増えている。長期インターンのメリットやデメリットとは何なのだろうか?
学生向けの長期インターン生を募集しているマーケットエンタープライズでは、インターン後に入社した入社1年目の小林と、大学院生の中山にインタビュー。インターンを始めたキッカケや、長期インターンをするメリットなどを語ってもらった。
小林(社長室)
22年度新卒入社。おいくら事業部や人事業務に携わる。内定後、インターンとして採用広報やマシナリー事業部の法人営業を担当
中山(インターン)
23年度新卒入社。2022年4月よりインターン生としておよそ1年間リユースオウンドメディア「おいくらマガジン」の運用に携わる
―― 早速ですが実際にインターンをしてみて、どのようなメリットを感じましたか?
小林:長期インターンをすることのメリットは社会の理解度が上がることだと思います。長期インターンでは実企業に務める経験ができるため、実際にどの様に会社や事業が経営されていて、それはどういった役割の方々によって支えられているのかを知ることができます。
社会への理解度が上がることで、ファーストキャリアの選択も空想ではなく、私自身の経験から将来を言語化し選択することができました。
キャリアにおけるミスマッチを防ぎ、自分自身の活躍できる環境を選択できることがメリットだと考えています。
中山:働くことの解像度を上げられることがメリットだと思います。実際にインターン先で働くことで、社会に対する課題や自分が抱えている課題が浮き彫りになりました。
また、将来の就職先を決めるにあたって、自分の将来設計を具体化することができたこともインターンをして良かったと感じています。
__ 逆にデメリットと感じたことはありましたか?
小林:デメリットは特に思い当たりませんが、強いて言うなら責任が生じることだと思います。アルバイトでも強い責任感を持って業務に当たることも出来ますし、長期インターンであっても受動的にのみ行動することは出来ますが、会社の中の1メンバーとして、目標達成に向けて「自分の役割を果たす責任」が生じることがデメリットになり得るポイントだと思います。
中山:私も正直、デメリットは感じていません。一般的に自分の時間が作りにくい、学業との両立が難しいと言われることがありますが、実際に働いていてもデメリットは感じていません。
―― ところでお二人はどのようなキッカケで長期インターンを始めたいと思ったのですか?
小林:自分自身の専門性を高めたいと考えて長期インターンを始めました。1つのスキルだけで人よりも突き抜けるのは難しいですが、1/100のスキルを3つ身につければ1/100万の人材になれるという話を聞いたことがあって。
そのため、大学で学習していた「会計・税務」の専門性を高めたいと考えて、外資系の大手会計事務所で初のインターンを始めました。その後は経験したことがないことにも挑戦したいと思って、営業やマーケティング等のインターンも経験しました。
中山:私が長期インターンを始めようと思ったキッカケは、本やYouTubeを見て情報をインプットすることはできるものの、それらをアウトプットする場面がないと感じたことでした。
いくら情報だけ知っていても、実践で使えるかというと難しいのではないかと感じていて。また、私の場合は今まで化学系の勉強しかしておらず、何も経験がない状態だったため、まずは実際に手を動かして実践することが重要だと考え、長期インターンを始めました。
―― マーケットエンタープライズでのインターンはどのような業務をしていますか?
小林:インターンは約8ヶ月ほどで、2つの事業を経験しました。初めはメディア領域として、採用ブランディング・採用エントリー獲得を目的にしたWantedlyにおける社内インタビュー記事の作成を担当し、役職者の方を中心に企画設計からインタビュー、ライティングまで全て行いました。
次に経験したのはマシナリー(中古農機)事業です。ここでは法人アライアンスの推進を担当していました。具体的には、農協や自治体、その他農業法人へのアンケート調査やヒアリング、アウトバウンドコール、リスト作成やトーク作成といったセールススキームの構築、その他のアライアンス戦略の提案などを行なっていました。
中山:私はマーケティング部門に所属し、リユースプラットフォームの「おいくら」が運営している「おいくらマガジン」のSEO対策を中心に行なっています。具体的には、ライターさんからいただいた記事のチェックや入稿、メンテンスを複数のツールを用いて行なっています。
―― 実際に業務にあたってみて、やりがいを感じる部分はどんな所ですか?
小林:記事制作では、社内にいるさまざまな社員と連携しながら作成できたことや、急上昇1位を獲得するなどの成果が目に見えたことや、実際のエントリーに繋がるといった定量的成果がモチベーションになっていました。
また、ターゲットとしている層の学生さんにも選考前に読んでいたという声を聞けたこともとても嬉しかったです。
マシナリー領域で印象に残っているのは、法人のお客様(農機具店様)への商談へ同席した際のことです。課題解決されることに喜ばれている様子を直接感じることができ、その後の業務のやりがいに繋がりました。
実際に私が取得したアポイントから数百万円の取引に繋がったこともあり、お客様に貢献している実感とともに事業に貢献できていると感じたときにはやりがいを感じました。
中山:自分が考えた施策が数字として結果に出るので、悔しい思いをすることもありますが、それが私のモチベーションに繋がっています。私の判断で数字を落としてしまう可能性も十分あり、責任を伴うからこそ非常にやりがいを感じています。
様々なツールを用いることで、「ユーザーがどのような考えのもとで行動しているのかを把握できる」こと、それに応じて「自分の思索を打って結果を見る」ことでユーザー体験をより充実させることにもやりがいを感じています。
中山:さらに、今後はSNSの運用なども行なっていきたいと考えています。現代では欠かすことができないと言っても過言ではないSNS。これを活用すれば今以上に多くの方々に弊社のサービスを知っていただけると考えています。まだ具体的なことは決まっていませんが、先輩社員の方々とコミュニケーションを取りながら進めていきたいと考えています。
―― 長期インターンでは週にどれくらい働いていますか?また学業に影響するなどの懸念はないですか?
小林:基本的には週3日 10:00〜18:00で働いていました。私自身、残す単位もなかったので、キャリア支援のNPO法人での活動や、業務委託でのSEOライティング等を兼務するほどで、学業に影響することはありませんでした。
当時の上長は「残り貴重な学生生活も充実させてほしい」と、インターン以外の活動をとても尊重してくださる方だったので、お休みをいただいて卒業旅行やマラソン大会出場、キャンプ等にも行かせていただきました。お陰様で入社後の自己紹介のネタには困りませんでした(笑)。
中山:基本的には週2日 10:00〜17:00で働いています。私自身、大学院生ということもあり研究活動を進めながらインターンを行なっています。
大学での活動などに支障がないように私の活動を尊重してくださる方ばかりなので、とても柔軟に取り組むことができています。
―― 働く環境についてお伺いしたいです。リモートワークで業務できるのか、どのような備品類の貸与があるかなど、働く上での環境についてはいかがでしたか?
小林:基本的にはリモートワークで働いていました。当然のことながら、セキュリティ等の観点からPCや携帯電話は貸与いただいたものを使用しました。
中古農機事業でインターンをしていたときは、リモートワークのみでは顧客理解が難しい側面もあったので、定期的に商談や(農機具の)出張買取にも同行させていただきました。
またリモートワークとはいえ、先輩社員と業務情報の共有や進捗確認でコミュニケーションを取っていたので、チームで活動する意識を持ちながら業務にあたることが出来たと思います。
中山:基本的にはリモートワークで働いています。備品については、PCを借用させていただいています。リモートワークにおいても、チャットツールを使用して、いつでも質問に答えていただけますし、必要な場合はZoom等を使って、コミュニケーションを取りながら作業を進めることができています。
上司をはじめとする先輩社員の方々はどんな時でも対応していただけるので、非常に助かっています。何の知識もない私をチームの一人として暖かく受け入れてくださり、組織として活動することを実感できています。
―― 上記でお二人とも先輩社員について触れていますが、先輩との関係はいかがですか?
小林:業務で必要なコミュニケーションはかなり丁寧に取っていただいていました。ほとんどが在宅勤務であったため、私の仮説や意見に対する顧客の声の反映や情報の共有をよくしていただいていました。
また、事業部全体の方針や動きについても、動きがあった際にはMTG設定や電話にてご連絡をいただいていたので、在宅勤務であっても必要な情報をキャッチアップできました。自分に意見を求めてくれるスタンスのコミュニケーションを取っていただいたお陰もあり、のびのびと業務にあたることができました。
またプライベートの話もさせていただく機会もあり、リスペクトを持ちながらもコミュニケーションは取りやすい関係性ができ、とても働きやすかったです。
中山:上記でも話しましたが、どのような時でも丁寧に対応してくださいます。リモートワークでコミュニケーションが不足すると思っていましたが、全くそのようなことはなく、不自由なく働くことができています。
コミュニケーションの不足は業務に支障を招きかねないので、私自身も積極的にコミュニケーションを取るように意識をしています。先輩方は定期的に私に対して「次どんなことをしたい?」と聞いてくださるため、私の考えも言いやすく、それを尊重しくださります。
また、出社した際には先輩方からお昼ごはんに誘っていただける時もあり、フランクに会話をする機会もあって、緊張することなく働きやすい環境です。
―― MEでインターンをしていて良かったと思う点はどんな点ですか?
小林:自分自身で「業務を生み出し、かつ成果に繋げる経験」ができることです。インターンを通じて、言われた指示をこなすという経験をした記憶はほとんどありません。
自分自身で事業にとって必要なことは何かを考え、今できる業務に落とし込む思考が求められる経験が出来たことはとても貴重な経験になりました。
また、市場調査をしてアクションする経験は、正解がない物事に対して最適解を探す力を養えたと感じています。これは、配属された今でもとても役立っています。
中山:自分が考えた施策が結果として目に見える経験ができることです。コミュニケーションは頻繁に行いますが、最終的には自分の意見を尊重してくださるため、結果が良くも悪くも自己責任。そんな経験をインターン時に出来るのは非常に貴重だと感じています。
右も左も分からない中で試行錯誤しながら、自分なりの解を導き出すことにやりがいを感じますし、そこに責任が伴うからこそ成長をより一層実感できると思います。そのような環境を提供してくださるMEのインターンはやって損はないと思いますし、自分自身やって良かったと思っています。
―― どんな方がマーケットエンタープライズの長期インターンに合っていると思いますか?
小林:言われたことをするのではなく、「自分自身の主体性を発揮し仕事をしたい方」がMEのインターンにあっていると思います。具体的な指示を待って言われたことだけを行いたい方にとってはとても辛い経験になってしまうと思います。抽象的な指示でも、自ら定義し主体的に活動できる、できるようになりたい方にはとても合っていると思います。
目的を持って取り組める方であれば、大変なことはあるかもしれませんが、振り返ったときに充実したインターン期間にできるとお思います。自分自身も考えに行き詰り苦しいこともありましたが、先輩社員の方々の寄り添い・サポートのおかげでやりきることが出来ました。
中山:責任感があり、自ら考えて行動できるバイタリティのある人には非常に合っていると思います。基本的には、分からないことは教えてくださいますが、それを踏まえた上で自分の考えを共有できる人でないとMEのインターンに参加しても、得られることは少ないと思います。
指示通りに動くことも大切ですが、自分で目的意識を持って行動する方が、より充実した時間になると思います。私一人の力では限界があるので、先輩方の力を借りることも多々ありますが、あくまで自分も組織の一員だということを意識し、日々のタスクに取り組んでいます。
―― 現在インターンを検討している大学生に向けて、どのような方がマッチし、どのタイミングでインターンを始めるのが良いと思われるか教えて下さい。
中山:学生のインターンではありますが、実際に社会人と同じ場所で責任を持って働くわけなので、主体的に物事を考えられる人や、物事を自分ごととして捉えられる人が合っていると思います。
また、ベンチャー企業で働くということは自分で考えて動く必要性もあります。そのため、目的意識を持って行動することができて、自責の気持ちを持っている人だと思います。
また時期については、なるべく早い時期からやるのがおすすめです。自分自身が遅い時期から始めたことに後悔しているくらいなので。
小林:適切な環境を選択できれば誰でも向いていると思います。この記事を読んでいる方なら心のどこかに「自分自身、組織、社会をより良くしたい」という気持ちがあると思います。そうした気持ちのある人であれば誰でも長期インターンに向いていると思います。
タイミングは、自分の将来を考えるなかで必要なことが長期インターンで得られると思ったタイミングが良いと思います。私は大学2年生からインターンを開始、4社で長期インターンを経験しましたが、長期インターンでは得られないものもとても多いと感じました。
インターンでないとしても、自分自身の熱中したいことやりたいことに打ち込む経験はとても貴重なものですし、長期インターンでは変えられない経験です。その人にとって長期インターンが目的ではなく、適切な手段となったタイミングで始めるのが良いと思います。
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