「一つの会社として成り立つぐらいの規模と世界観を持っているのがおいくら事業。『おいくら』がさまざまなサービスを展開できる未来は夢物語ではない」
そう語るのは、2023年3月にマーケットエンタープライズ(以下、ME)に入社し、現在はおいくらカンパニーで責任者を務める池﨑だ。新卒で営業職を経験し、その後大手不動産プラットフォーム事業を展開する企業で営業職、サービス設計、事業戦略立案、組織・事業マネジメントを経験してきたという。
順調なキャリアを辿ってきた彼が、なぜマーケットエンタープライズへの転職を決めたのか。また、2024年11月に計画を前倒しして「おいくら」の導入自治体が200を超え、どのようにして官民連携を加速させているのか。これまでのキャリアから今後のおいくら事業と自身の展望までを池﨑が語る。
※組織名、肩書きは公開当時のものです。
ーー これまでの経歴について教えてください。
マーケットエンタープライズに入社する前に、2社経験しています。学生のころ簿記の資格を取っていたので、会計の知識が生かせると思い、1社目は会計・税務などのソフトウェアとそれに付随するハードウェアを販売するメーカーに入社しました。そこでは4年弱、新規開拓や既存顧客の営業をしていて、全国一位をとったこともありました。
2社目は不動産のプラットフォームを展開する企業に、こちらも最初は営業として入社しました。幸運にも、早い段階で営業マネジャーに。数年経験したのち事業戦略の部署に異動して、事業戦略の立案や事業と組織のマネジメントをしていました。
ーー 2社目では1000人規模の組織で最年少マネジャーに就任、表彰もされたと伺いました。
20代半ばだったと思いますが、まだ未熟な状態でポジションを任せてもらえたので必死でした。数年経過した後、「ベストマネジャー」という管理職から選ばれる賞をいただいたのですが、たくさん失敗を重ねていたなかだったので、嬉しかったですね。
当時は「仕事に厳しくあるべき」「成果を出すことがみんなの喜びだ」と考えていたこともあり、細かいことまでこだわり、全部自分でやろうとしていました。
けど全然うまくいかなくて。数字もお客様も組織も良い状態ではありませんでした。メンバーではなくプロセスとその結果に関心を持ってしまっていました。後から知りましたが、周囲から「自分はいなくてもいい」とか、「私たちに興味がないんだ」という声が上がっていたみたいです。そこから、自分一人で動くのではなく、チームみんなで楽しく働く方がいいということに気づきました。
同じパフォーマンスが発揮できるのであれば、雰囲気が良くて、メンバーも楽しく成長できて、厳しいよりは優しい方がいいじゃないですか。それができないから単に厳しくするというのは妥協だと考えるようになりました。これは今でも変わらず大切にしている、仕事の考え方ですね。
ーー リファラルでの入社でしたが、どのような経緯だったのでしょうか。
お世話になった方がMEに在籍しており、声をかけてもらったことがきっかけです。当時の仕事はやりがいもあり、当事者意識を持って前向きに仕事をしていたのですが、MEの役員に会ってみないかとお誘いいただいたんですね。
前職では事業戦略のポジションで、経営陣や各職種の責任者と議論を重ねる機会が多くありました。組織規模が大きく、課題も多岐にわたるため、自分の考えを議論の中で「どう説得するか」、「どう戦うか」という思考が続いていました。実際にMEの役員に会った際にその話をすると、「戦うという表現は違って、経営層とは同じ目線で、同じ方向を向いて同じ目標に対して議論を重ねていくものだよね」という言葉をかけられました。加えて「ただそれも、規模が大きくなるとそんな簡単な話ではなくなるから、大変だよね」と。
正直、転職を前提にしていたわけではなかったのですが、実際に役員とお話をして、その考え方やスタンスに見事に心を掴まれました。
もちろん、企業理念や事業に魅力を感じたことも理由です。
マーケットエンタープライズの企業理念の一節にある「主体者集団で在り続ける」という部分にも強く共感しました。昔から自分の軸にもしているのですが、「当事者意識」を大切にしています。言葉は違えど、主体性と同じだと思っていまして。だからこの会社の体質に惹かれました。
事業についても、もともと同じプラットフォームの畑にいたので、「リユースのプラットフォームもあるのか」と、特においくら事業に魅力を感じていました。今後の事業展開がますます面白くなりそうだと思えたことと、自分の力も生かせそうだと感じました。
魅力に感じたところはたくさんありましたが、「何をするか」もさることながら、最終的にはこういった考え方を持つ人たちと働きたい、「誰とするか」を大事にしたいと思いました。それがマーケットエンタープライズへの入社の決め手です。
ーー 実際にマーケットエンタープライズに入社していかがでしたか?
すごく楽しく働いています。受け入れ態勢がいい会社だなという印象でしたね。今も変わらず思いますが、入社間もないころから意見を聞いてくれる人が多いというのが第一印象でした。「誰が言った」ではなく、その物事や意見に対してきちんと判断する組織だなと、当時から変わらず感じます。
そしてやっぱり「主体性」「主体者集団」が共通言語になっているなと思いました。何か事象が発生したときにルーズボールになりづらいというか、みんながボールを持とうとする。だから物事が前に進みやすい組織文化があると思います。
ーー 入社から4か月後にはおいくら事業の責任者に就任されましたね。その時の心境はいかがでしたか?
これまでの経験を活かし、事業開発や経営企画として会社の成長に寄与していくと思っていたので、早くに事業の責任者に任命いただけたことはびっくりしましたが、素直に嬉しかったです。
入社前に一番魅力に感じていたおいくら事業を任せてもらえることになったからには、まずは着実に足元を固めて大きく成長させていこう!という気持ちでしたね。
ーー ここからはおいくら事業について教えてください。「おいくら」とはどのようなサービスですか?
「おいくら」は全国のリユースショップが加盟している、日本最大級のリユースプラットフォームです。「おいくら」はもともと事業譲受により2019年2月からマーケットエンタープライズのサービスとしてスタートしました。
売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟店の中から最適なリユースショップに一括連携される仕組みです。お客様は買取価格を複数社から比較して買取依頼をすることができ、リユースショップも集客・買取ができるサービスです。個人間でのやり取りではなく、プロの査定員が対応するため、お客様には安心して利用いただけるのが特徴です。
マーケットエンタープライズも「高く売れるドットコム」という買取サービスを展開していますが、地域や商材によってはどうしても買取のご提案ができない場合があります。「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンにしている私たちにとって、これまで解決ができなかった部分をリユースプラットフォームで補うことができています。
ーー 「おいくら」は全国の自治体との連携も進んでいるんですよね。直近では連携数が200を突破し、連携自治体人口は4560万人だとか!自治体と連携を始めた背景は何ですか?
自治体との連携は、2021年6月に北海道恵庭市と連携協定を締結したところから始まります。
どの自治体も、粗大ごみの処分費用、廃棄物やごみの増加が課題になっています。そのような地域社会における課題解決と「捨てない暮らし」の提案を目的として、全国各地の自治体と「おいくら」を活用した持続可能な循環型社会の実現を目指しています。
3年前からスタートした自治体との取り組みですが、2024年11月22日の愛知県小牧市との協定締結をもって、連携数は200を超えました。連携自治体人口は4560万人となり、国民の約3人に一人に捨てない暮らしの選択が増えたということになります。
利用者は、廃棄ではなく売却という形で簡単に不要品のリユースができる、自治体は費用負担なく廃棄を抑制することができ、「おいくら」に加盟しているリユースショップは買取案件が増えるなど、マーケットエンタープライズを含めてWin-Win-Win-Winが成立します。
日本にある事業全てが持続可能な社会の実現に関わりがあると思っていますが、「おいくら」はその中でも特に実現に近く、効果を実感しやすい事業だと感じています。
ーー 今後、おいくら事業をどのように成長させていきたいですか?
今はまだ、「リユースしませんか」と、リユースの認知を広げている段階です。買取が成立してリユースできたお客様がいる反面、売ることができずに手間だけがかかり、結局ごみとして捨てるしか方法がないお客様もいらっしゃいます。まずはその手間をどのように解消していくのかを模索していきたいです。
さらにその先では、さまざまなサービス展開ができると思っているんですね。引越し、結婚、出産、終活など、お客様の環境やライフステージが変わるポイントで、お客様に合うサービスをリユースを通じて展開していきたいと思っています。
また、自治体との連携も多方向に活かせると思っています。自治体が課題にしている循環型社会の構築は、日本の抱えている課題の一つでしかないので、他の社会課題の解決にも取り組んでいきたいですね。
ーー あらためて、働くうえで大切にしている「仕事の流儀」はありますか?
まずはマネジャーとして、メンバーのキャリアを作っていくことですね。みんながしっかり成長できて、キャリアが形成できるようにすることが私の役割だと思っています。そして常に明るく、いつでも相談できるような環境を作ること、心理的安全性の担保を重要視しています。
個人としては、やっぱり「当事者意識」ですね。他責にしないこと、誰かがやってくれるという考えを捨てること、そして発生した事象に対して自分ごととして考えることがとても大切だと思っています。
失敗の反省は自責で振り返ることが大切で、たとえ関わりの薄いものであったとしても、自分にできることはなかったのかと考えるようにしています。無理のない範囲で(笑)。あとは、相手が今どういう状況に置かれていて、今何に課題を感じているのか。その相手側の立場になって発言の意図は何かを考えるのも大事な当事者意識だと思います。
それをみんなが積み重ねていくことができたら、より良い組織になっていくと思うんですよね。
ーー マーケットエンタープライズで働く面白さって何だと思いますか?
まさに「主体者」の「集団」であることが面白さだと思います。世の中には頑張る人の足を引っ張る人もいると思うのですが、主体性を発揮することが文化のマーケットエンタープライズにはそれがないですね。
そんな「商売を心から楽しむ主体者集団」が「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンにしているので、世の中にとって最適な選択肢をつくるための商売に何でも挑戦ができること。一番面白くてワクワクしますよね。
ーー なるほど。ではこの「主体者集団」の中で池﨑さんはどのような方と一緒に働きたいですか?
会社の方向性、企業理念やビジョンに共感できるかどうかは大前提として、自分に厳しく、明るく元気な方。そして失敗することがあったとしても、改善に向けて前を向いていける方と一緒に働きたいですね。
また、マーケットエンタープライズは日々変化していく企業なので、自分の業務幅がどんどん増えていくこともあると思います。特においくら事業については成長のさなか。まだスタートアップの事業です。
受け売りの例え話ですが、飛行機を飛ばすためにはパーツの整備からコックピットでの操縦までの役割があり、それら全てが大事な役割です。私たちはチームで補完し合いながら、全部やる。全員に事業を操縦してもらいたいと思っています。つまり、みんなが事業の主役になることができます。
だからこそ、さまざまなことに取り組むなかで、自分からやりがいを見いだせるか=主体的に仕事に取り組めるかどうかがポイントだと思います。
ーー では最後に、今後の展望をお聞かせください。
まずは自分のチームを、マーケットエンタープライズの中で一番の「主体者集団」にしたいですね。そして描いている事業の未来を実現させて組織の規模も大きくできたら、メンバーの成長とキャリアビジョンの実現ができると思っています。
私自身としてはそれを成し遂げること!そして私もまだ成長していきたいですし、チャレンジし続けていきたいと思っています。メンバーと事業の成長のために、自分の能力の幅を広げて、その広げた分を惜しみなく使いこなせる人でいたいです。
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